自衛のためのサイバー攻撃の仕組み講座(AI時代・エンジニア水準)
はじめに1単元は10〜18分です。 どの単元も、前提知識 → 仕組み → 見抜き方 → 塞ぎ方の順に書いてあります。
重要度の印は3つです。
確認問題は各単元の最後にあり、その単元の本文だけで答えられます。 間違えたら、選択肢の理由に書いてある章へ戻ってください。
進み具合は、このブラウザに保存されます。別の端末では引き継がれません。
この講座で手を動かすのは、次の2つの場所だけです。
「自分の環境」とは、自分が持ち主で、自分の判断で止めたり壊したりしていい物のことです。 会社の物でも、決める権限が自分に無ければ、自分の環境ではありません。
借りているVPSやレンタルサーバーは、自分の契約の範囲の中なら自分の環境です。 ただし、貸し主の利用規約が先に来ます(詳しくはNo.16)。規約で禁じられている試し方は、自分の契約でもしません。
他人のサイト・サーバー・アカウントに、許可なく何かを試すことは、練習のつもりでもしません。 「ログインできるか見るだけ」「入れても何もしない」も同じです。
理由は次の節の法律です。 もう1つ、善意でも相手の仕事を止めてしまう事故が実際に起きるからです。
不正アクセス禁止法(正式名は「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」)は、他人のIDとパスワードを無断で使ってログインすることなどを禁じています。 次のような行為が対象になります。
入っただけで、データを盗んでも壊してもいなくても、罪になります。 罰則は行為によって違い、いちばん重い不正アクセス行為で3年以下の拘禁刑(旧・懲役)または100万円以下の罰金です。
いわゆるコンピュータウイルスの作成・提供・取得・保管の罪です。 正当な理由なく、人のパソコンで勝手に動くプログラムを作ったり配ったりすることが対象です。条文の中身はNo.16で扱います。
条文の細かい言い回しは覚えなくて構いません。 覚えるのは「他人の物に、許可なく試さない」という一本の線です。
たまたま他人のサイトの弱点に気づいた場合も、自分で突いて確かめないでください。 気づいた事実だけを、IPAの脆弱性関連情報の届出窓口か、サイトの持ち主に伝えます。やり方はNo.16でも触れます。
あなたはAIにコードや設定を書かせる立場でもあります。 AIが攻撃的な物を書いてくれたとしても、他人に使えば、使った人の責任になります。
また、自分の環境の点検でも、利用者の名前や記録の中身のような機微な情報を、AIに見せない運用を先に決めておきます。 この判断の仕方は、No.03で脅威モデルとして整理します。
手を動かすのは自分の環境と合法な練習場だけ。他人の物には、許可なく何も試さない。入っただけでも不正アクセスになりうる。
問1 練習のつもりで、知り合いの会社のWordPressのログイン画面に、よくあるパスワードを入れてみることにしました。ログインできたら何もせず閉じます。この考え方はどうでしょうか。
問2 この講座で「自分の環境」と呼べる物はどれでしょうか。
問3 取引先のサイトの弱点にたまたま気づきました。どう動くのがよいでしょうか。
出典: - 警察庁「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」関連資料(各都道府県警の解説) https://www.police.pref.kanagawa.jp/kurashi/cyber_hanzai/mesd7014.html - 日本法令外国語訳データベース「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」 https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/link/2250